
神奈川県大磯の仏像専門店、仏光です。思い立ってはじめた徒然草の現代語訳、週一度程度で更新予定です。全244段の長旅となりますが、お好きなところからお楽しみいただければ幸いです。
原文
八月十五日、九月十三日は婁宿なり。この宿、清明なる故に、月を翫ぶに良夜とす。
翻訳
八月十五日と九月十三日は、婁宿に当たる。この宿は明るく清んでいるため、月を愛でるにうってつけの夜なのである。
註釈
○八月
読みは「はづき」。
○九月
読みは「ながつき」。
○婁宿
ろうしゅく。古代中国の天文学で天を二十八に分けた宿のひとつ。
前段末のエピソードの補足的なメモでしょうか。
追記
「婁」という字には牛を繋ぐという意味があります。